Ⅱよくある質問

― Call & Response ―

NEW!    2024.03~「新・朝読」のススメ

目次には「よくある質問」コーナーと記しましたが、このコーナーには、正しい答えが一つあるわけではありません。”Call”は、2020年9月~2023年12月にあらまし読み推進会に聞こえてきました「問い」や「つぶやき」です。

その”Call”に“Response”として、「いま・ここ」で、応えられることをお届けします。

 

l      Call内容       Responseキーワード
1 「あらまし読みシート」の著作権  クレジット付でご自由に
2 「マップ」の効率のよい描き方?

章題や小見出しの活用を!

3 情報本のリストの作り方は?

生徒・学生の好奇心➡①ヒトの尊厳②SDGsの領域

4 新・朝読」の効果的方法

月に2週間、2冊の「新・朝読

5 スキマ時間に〈あらまし読み〉を

入学前課題/図書館活動/教科書/「論理国語」など

6 読みたい気持ちを継続させるには?

〈追加あらまし読みシート〉


Call 1. 「あらまし読みシート」の著作権は?

  Response

あらまし読み推進会は、シート右下に ©aramashi と記載すれば、あらまし読みシートの使用を許諾します

  

   基本のシートを使って、生徒や学生にあらまし読みを実践してみてください

100%記入できなくても、生徒や学生は、集中して本と向かい合うことを覚え、なにかをつかみます。そんな瞬間を、あらまし読み推進会は支えていきたいと考えています

生徒や学生は、大人よりも柔軟にあらまし読みを楽しむことができるでしょう

 

● あらまし読みを実践している学校図書館や学校ごとに、オリジナルのシートを作成するケースもあります

  HP「あらまし読み実践地図」参照

 

20242月から、横浜市立中学校図書館司書・ロイロスクール認定ティーチャーが作成した「あらまし読みロイロノート」

 も公開しています。これは、ロイロノート・スクールとあらまし読み推進会が認定した「ロイロノート」です   

 ぜひ活用してください。

  このロイロノートは、中学生向けに作られているので、小学校高学年には難しいかもしれませんが、少しずつ入力できることが 

  増えるといいです  

 

   あらまし読みの授業やワークショップの内容や、新たなあらまし読みシートのデザインを、あらまし読み推進会(HPの意見窓口)にぜひ教えてください

こうした実践の報告をアーカイブ(HP内「あらまし読み実践地図」)して、新たに試みる学校の司書や先生の皆様の土台となっていきましょう。皆さんで、生徒や学生が読書を通して、考える方向を探していきたいものです。〈あらまし読み〉というところから、未来への探究を実践しています

 

   フィクションの通読とノンフィクションのあらまし読みでは、読み方が大きく違います。そこで、あらまし読みシートを開発しま

   した

 

 

 


Call  2. 「マップ」の効果的な描き方はありますか?

 Response

 「マップ」の効果的な描き方は、下のマップを参考に、以下の7つのポイントを押さえましょう

 

  1. 興味ある箇所を、数ページ(1分間で1ページぐらい)設定する
  2. マップを描く際、中心円から放射状にメモする方法を使う
  3. 読み出す前に、中心円に読む予定の章題や小見出しを書いて、枠取る
  4. 実際に読みながら、小見出し、ゴチック字、重要語を活用して、メモ
  5. メモは、単語、語句、短文でOK
  6. マップをもとに他の人に話すとき、重要な語に赤い印をつけておくと便利
  7. マップは読書記録としても活用できる。後からの論理的な思考に役立つ 

《 読む前に「小見出し」だけ書き、そこから読み・メモへ 》

読書マップ例                                《1. 小見出しだけ書く段階》                                テーマ「さまざまなエネルギーの特徴」小西雅子(2021)      『地球を温暖化したい』 岩波ジュニスタ2021、 pp.43-90

読書マップ例                                《2. 書いた小見出しの上に、読み書きメモを入れる段階》                                テーマ「さまざまなエネルギーの特徴」小西雅子(2021)       『地球を温暖化したい』 岩波ジュニスタ2021、 pp.43-90

  • 「マップ化」は、本の文章のなかの「語・語句・短文」を厳選して、余分な情報をそぎ落とします。1枚の空間のなかに、自分でエッセンスとなる「ことば」を空間配置して、著者の言いたいことを辿り、自分で思考してみるのです 

 


Call 3. 情報本のリストを作る方法は?

Response 

生徒や学生は情報本の書棚全部を示しても、一人で選ぶことは難しいでしょう

司書や先生によって協働した選書リストが必要になります

「〇〇高校に入学したら、74冊の指定書から、36冊以上あらまし読み」という

目標を、入学生に知らせましょう

(「いつも目標は〇〇以上」と設定します。そうすると、生徒も学生も                     予想以上の頑張りをみせてくれます)

 

選書の基本は「読み手の好奇心」を大切にすることです。

そのうえで、「人間性の危機」「地球の危機」を踏まえ、2つの領域を重視します。

1に、生徒や学生の「ヒトとしての尊厳」に関わる領域の本です。

2に、「気候変動」「原発」「移民問題」「貧困」「LGBTQ+」などの

SDGs社会問題に目を向けさせていく選書です。(ユネスコレポート2021

 

 

   学校ごとに、学年ごとに、学部学科ごとに司書や先生は協力し、相談して、3年間の学校生活を通して、読みやすい本(本嫌い74なしよ!という74冊)の選定をしておくことが望ましいです。1年間で、36冊以上あらまし読みという目標も重要です

   あらまし読み推進会では、年に12冊以上、教科や図書館活動の時間を使って、選書リストから「生徒、学生が自分で選ぶ瞬間」に注目しています。年に12回、生徒や学生たちに、選択の場に立たせます

自分で選ぶ行為」には、たとえ3択でも、自主性を育て、自律的な実行力につなぐ力があります

自分で選んだ本を、横読みしながら、思考するレッスンをしていきましょう

 

   「難解な本」が良書であるという考えをやめ、「90%はスラスラ読める、平易な本」から生徒や学生の批判力・推理力・判断力などを引き出していきましょう

いま、「読解」は難解な文章の解読ではなくなりました

PISA型読解を目指す現代は、本に書かれた文章をもとに、生徒や学生自身が情報を取り出し、熟考し、評価する読みを目指していきましょう

 

   生徒や学生は、授業に関係していると、難しい本を無理して読もうという健気な気持ちが働くようです。しかし、難解な本からは、自分の思考が生まれにくいものです

平易な本に遡って手に取ることを厭わないように、自分の読みやすい本が手に取れる自然な雰囲気を作ってください

 

● 以下には、ノンフィクション読書に自信のない人に向け、小学校高学年から読める

<シリーズ>から、10代向けの情報読書の本を挙げてみました。 

・「よりみちパン!セ」シリーズ(理論社・イーストプレス社)

・「世の中への扉」シリーズ(講談社)

・「14歳の世渡り術」シリーズ(河出書房新社)

・「ポプラ社ノンフィクション」「ポプラ新書」

・「ジュニスタ」(コロナ禍の2021年から出版開始となった岩波ジュニアスタートブック)

・「岩波ジュニア新書」

・「ちくまプリマ―新書」(難解な新書もあるなか、わかりやすい中高生を意識した新書も並ぶ)

・「ちくまQブックス」

10代のノンフィクション読書を応援。正解よりも探究(Quest)の大切さを!)

・昨今は、単独出版で、中高生向けの出版が増えてきています。シリーズにこだわらずに、幅広く探していきましょう

例)池上彰監修(2020)『なぜ僕らは働くのか』学研プラス 巻末に参照本あります

植松努(2017)『「どうせ無理」と思っている君へ』PHP研究所 ほか 

 

   本を読みたいと思っている生徒や学生がいつでも読める環境を、柔軟に保証しましょう

 

・リザーブブック制 (あえて指定リスト本は、貸出せず、図書館で集中読書してメモ、対話できる空間で読ませましょう 

              あらまし読みシートなども準備しておく)

・地域の公共地域図書館や近所の大学図書館の司書との連携をはかる

             (近所の図書館にも「あらまし読みシート」の配布)

・生徒や学生が購入する(古本屋の活用、本の通販の利用)

・卒業時に、古本を後輩に残していくというシステムを作る

・学校図書館と地域図書館との50冊程度の長期期間「相互貸借制度」の活用

・図書館で読んだ後、授業や図書館で対話できる場所を設定する

・図書館が管理して、各クラスへの学級文庫に、指定リスト本を置いて、身の回りに「情報読書本」を置くことを勧める

・図書館内「ラーニングコモンズ」の活用や、ONLINEteems, Zoomなど)による対話型あらまし読みをする

 

 

《 本の選び方 》

 

「読み手の好奇心」×「現代の自分/社会の課題」というリストのなかで、生徒や学生が一人ひとり選択することが重要です

 

たとえ3択でも「自分で選ぶ行為」には、自主性を育て、自律的な実行力につなぐ力があります

 

 

本を読みたいと思っている生徒や学生がいつでも読める環境を保証します

 

 

本の中に出てくる表現の90%程度はすらすら読める本から始めましょう


Call 4. 小学校・中学校・高校「新・朝読」の効果的方法は?

 

 Response 1週間で1冊、フィクション・ノンフィクションの読み方の違いを 

意識しながら「朝読」をしましょう 

           とくに、中学・高校では、ノンフィクションを読み広げましょう

 

曜日

フィクション(物語・小説)

ノンフィクション(新書など)

選書・書誌記入・対話交流

選書・書誌記入・対話交流

1ページ目から通読+メモ+対話

STEP1 本の外側読み+メモ+対話

昨日の続きを通読+メモ+対話

STEP2 はじめに読み・目次読み 

               +メモ+対話

昨日の続きを通読+メモ+対話

STEP3 興味読み+メモ+対話

今週読んだ内容メモ+対話(3組で)

今週読んだ内容メモ+対話(3組で)

振り返り

気づいたことメモ

わかったこと/モヤモヤすることメモ

違い

通読なので、いつ読み終わるか不明

1週間単位で、1冊ずつ区切れる

 

 

   コロナ禍のため、最近、朝読が消えてしまった学校が多くみられます

1カ月に1週間だけ、1冊でも、学校全体で、

情報読書の「朝読」タイムで、〈あらまし読み〉を始めませんか

 

 

「ノンフィクション朝読用ワークシート」

「ノンフィクション朝読用ワークシート」記入例

「フィクション朝読用ワークシート」

「フィクション朝読用ワークシート」記入例

 

《豆知識》  本を「読む技術」を知ろう!柔軟に使いこなそう!!

本の読み方に8つのストラテジー(方略)がある?!

日本では、「読書」というと「通読」しか知らない生徒さんや学生さんが多くいます

しかし、「読みの技術」について詳しい、日本語学研究の石黒圭(注)(2010)『「読む」技術』の中に「通読」は入っていません。「通読」という読み方を通して、「情報を脳内に定着させる記憶ストラテジー」を発動していると考えた方がよいでしょう

石黒圭は、「速読」「味読」「精読」と大きく3分類し、さらに8つのストラテジーに分けています。(下記の表 参照) 暗黙知になっていた「読みの技術」を改めて知ること、そこから、新しい読みの力をつけることができると考えています

 

読み 読解ストラテジー
速読 話題ストラテジー 知識で理解を加速する
取捨選択ストラテジー 要点を的確に見抜く力
味読 視覚化ストラテジー 映像を鮮明に思い描く力
予測ストラテジー 次の展開にドキドキする力
文脈ストラテジー 表現を滑らかに紡いで読む力
精読 行間ストラテジー 隠れた意味を読み解く力
解釈ストラテジー 文に新たな価値を付与する力
記憶ストラテジー 情報を脳内に定着させる力

     ( 石黒圭(2010)『「読む」技術』光文社新書 p.53)

注) 石黒圭は、2024年3月現在、国立国語研究所 教授・協働利用推進センター長

   総合研究大学院大学教授 一橋大学大学院 言語社会研究科 連携教授

読書するジャンルによって、8つのストラテジーの働かせ方が異なっていて、ジャンルによって複数のストラテジーを駆使しながら読むことにもなります

小説のようなフィクションの場合は、事件や出来事を1ページ目から順にたどりながら読み始め、「味読」や「精読」が中心です

新書のようなノンフィクションの場合は、「速読」の「話題ストラテジー」や「取捨選択ストラテジー」を使って、「スキーマー」という知識の枠組みから読み始めていくことでスムーズに読み進められます

 

《 「新・朝読」活動へひとこと 》

 

フィクションでもノンフィクションでも

「読書」の始まりは、独りぼっちに読み、通読を強いるものではありません

 

どのようなジャンルであっても、少しずつ読み、読み合うメンバーと一緒に、読んだ内容を確かめ、予測したり、考えたりしながら読むことが「読む生活の持続」を作ってくれます。それを、「新・朝読」で、始めましょう!

 

教室や図書館で、「生徒」が主役になって「新・朝読」をしましょう          1週間で書き上げた「読書記録シート」は、生徒自身の宝物です。本と出会ったことを褒めてあげることは大切です。評価の対象ではありません            その本と出会った記録は、卒業時にまとめて、その生徒に持たせてあげたいものです


Call 5. 今のカリキュラムのどのスキマ時間に                      〈あらまし読み〉を取りこめるでしょうか?

Response

1) 入学前課題

(2) 図書館活動時間(ガイダンス・読書週間の行事・図書館での発表会)

(3) 教科書・テキストを、クラス全員で〈あらまし読み〉からスタート!中高大の科目1時間目

(4)「国語」の読書単元の活用

(5) 「論理国語」

(6) 「探究」の入口、卒論や卒業作品のはじめは〈あらまし読み〉から

(7) キャリア教育・長期休暇の活用、授業のスキマ時間(定期試験後など)

 

 

(1)       1年生入学前課題 ・ 1年生5GW課題

・ 中学、高校、大学入学前課題として、易しい情報読書リストを18冊分渡し、あらまし読みシートの

  書き方例を2点添えて、6冊以上〈あらまし読み〉することを宿題とする

・ 情報読書リストは、一般の書店や公共図書館などに配架されている手に取りやすい本、

              今から進学する学校の先生たちのリクエスト本であることをことわっておく

・ 各自で6冊以上選び、あらまし読みシートに読み書き描きしておく

    1年生4月授業開始時、学年全体が、この本の交流会から授業を開始する

 

 

2) 各学年 図書館活動時間(先生と司書の協働)に〈あらまし読み〉をとり入れる

・ 各学年の4月図書館ガイダンスでは、〈あらまし読み〉についてガイダンスやレッスンを行いつつ、〈あらまし読み〉を楽しむ

・ 3年間の学校生活で情報読書の〈あらまし読み〉を指定本から選んで、36冊以上行う目標を知る

  36冊以上の〈あらまし読み〉の結果、どういうアウトプットを行うのか、入学時に具体的に知らせる

 

         【例】 1年生3学期に、〈あらまし読み〉12冊以上から、一番印象に残った本を1冊取り上げ、

                  印象に残 った理由を中心に、400字程度のレポートを書き、交流会で1で話す

                  交流会では、3回以上話をする

                  振り返り文を書く

         *      話した結果の振り返り

         *      他の人の話を聴いて、メモをとり、振り返る

         *      これからの読書計画をメモする

 

【例】 2年生3学期に、〈あらまし読み〉24冊以上から、一番印象に残った本を2冊取り上げ、

      印象に残ったことや理由を、2冊で比較して600字のレポートにする

      マップを見せながら、4人グループで交替して2分間ずつ発表する。

      4人グループを、3回入れ替える。オウム返しで聴いたことを話す練習を始める

       振り返り文を書く

         *      話した結果の振り返り

         *      他の人の話を聴いて、メモをとり、振り返る

         *      これからの読書計画をメモする

 

 

         【例】3年生2学期に、〈あらまし読み〉36冊以上から、自分の一番課題としたいテーマに

                 合わせて、2冊以上を取り上げる

       印象に残ったことや理由を、2冊で比較して800字のレポートにする

       マップを見せながら、4人グループで交替して2分間ずつ発表する

       オウム返しの形で聴いたことを話す練習を始める

    (先輩と後輩とで、合流グループで交流会を行うことも効果的である)

     振り返り文を書く

         *      話した結果の振り返り

         *      他の人の話を聴いて、メモをとり、振り返る

         *      これからの読書計画をメモする

 

          3年間の〈あらまし読み〉活動への感想を述べ、これからの読書計画を、後輩に伝える

 

3) 教科書・テキストを、クラス全員で〈あらまし読み〉からスタート!

          〈あらまし読み〉とジグソー法で、教科書を俯瞰的に読んでから、詳細な活動へ 

・ 45月の授業開始時期に、1年間使用する教科書やテキストの〈あらまし読み〉を行う

 教科書やテキストのすべての章を、クラス全体で8分割し、各章担当者でエキスパートチームを

  作り、担当章のあらまし読みを共有する

・ 各エキスパートチームから、1名ずつ代表者となって、4人で4章の対話交流会を行う

  何組かで、8担当者が総当たりするように、何度も対話する(全員が1冊の教科書を俯瞰する)

・ 1年間使用する教科書やテキストのねらいや概要を、メモして整理し、交流する

・ 各章に関連する読みやすい本を、調査して公開する(司書・先生の支援)

  

4) 「国語」の読書単元を活用

・  国語教科書内の読書単元を活用して、テーマをクラスの中で共有して、〈あらまし読み〉か

   始めていく

・  読書単元教材に合わせて、読みたい本の調査を行い、一人2冊以上の〈あらまし読み〉を行い、

   交流する(司書・先生の支援)

   

5) 高等学校国語科目「論理国語」を活用

・  高等学校の「論理国語」では、1年間を通して、〈あらまし読み〉で、読み広げる

・  3学期には、テーマを選択して、〈あらまし読み〉と2度読みを通して、1500字程度のレポートを

   作成することを目標とする

・  1500字レポートのなかで、第3章 結論章で書いたことを中心に、対話交流を重ねる

 

6) 「探究」の入口、卒論や卒業作品のはじめは〈あらまし読み〉からスタート 

・  学校の探究学習、卒論研究のためのゼミなどの導入期に、〈あらまし読み〉してきた36冊以上

   から、さらに発展させて、自選本を加え、〈あらまし読み〉を追加する

 

(7)   キャリア教育・長期休暇の活用・授業のスキマ時間(定期試験後など)

     キャリア教育と関連付けて、あらまし読みを行う

      夏季・冬季・春季休業前や休業中に、まとめて〈あらまし読み〉をする

      平常時に、〈あらまし読み〉ができない部活などで忙しい人にお勧め

・    定期試験終了後、推薦制度入試で進路の決まった生徒に、

   卒業までに時間に余裕を見つけ、できるだけ多くの〈あらまし読み〉を行い、アウトプットする

    (大学でレポート課題が多いので、1500字程度のレポートは、速やかに書けるようにしておく)

・  将来の進路や気になるキャリアに関する本を、自由に検索して〈あらまし読み〉で読み広げておく

   進学予定の大学から「入学前教育」としての、読書を課題として出される場合もあるので、

   〈あらまし読み〉シートを使い、読み広げておく

  

はじめは、読むジャンルや読み方を知らない状況でしょう

そこで、「あらまし読み」という読み方があることを味わいます

つぎに、短時間で集中して「あらまし読み」を習慣にし、さまざまな人と交流します

「呼吸する」ように、「読み書き描き・話す聴く」活動を続け、

               スキマ時間には、本に囲まれる生活を作りましょう


Call 6.〈あらまし読み〉直後読みたい気持ちを持続するには?

Response

〈追加あらまし読み〉シートを渡して、自由に読み、メモさせる

同じクラスの決まった人だけでなく、普段話さない人、他クラス、他学年、

先輩や知人、家族など自由に交流を仕掛けさせてください

「学内あらまし読み大・交流会」も、読書週間のイベントにしてみませんか?

                                生徒全員が主役です

〈あらまし読み〉を終えた直後、読みたい気持ちになる生徒・学生は多いものです。

その指定書を貸してしまうと、別のクラスで同じ指定本活動ができなくなるところが困るところです。そこで、以下の提案をします

【方法 1】 貸出禁止として、図書館にリザーブ制にする

【方法 2】 読みたい場合は、図書館の空き時間に追加あらまし読みシートを置いておき、 

   図書館で20分でも、あらまし読みをさせる 

【方法 3】 副本を用意し、12日までは貸し出せるようにする 

【方法 4】 地域の公共図書館でも、〈あらまし読み〉ができるように

        学校の先生と図書館の司書で対話交流して、ネットワークを作りましょう

 

〈 追加あらまし読みシート 〉に入れたい項目

 

 

「ものごとを考える軸」を見つけるには、〈あらまし読み〉でも可能でしょう。   10代の若者にこそ、必要を感じた本を複数選択し、そこから「自分の考え」を形成することに挑戦してほしいです。

➡つぎは、

Ⅲ 「レポート作成」へ です

1. 「書くことの実例」

実際に、「読む・書く」の往還を繰り返した実例を紹介していきます。300字の手書きメモから、800字のミニレポート、1500字の最終レポートと、自然に伸びていきました

2. 本のリスト例

 

でも、いま、レポートを書かない人は、

あらまし読み体験を広げて、〈あらまし読み〉で、新しいモノの見方に触れてみませんか?

ZOOMワークショップ予定・申込