Ⅰ 「あらまし読み」実践

6. シート説明―対話

「あらまし読み」は、黙読だけ、独りぼっちの読書ではありません

 

● 「あらまし読み」は、最低2人で行います
はじめに、30秒は自己紹介しましょう
二人の話す順番は、「今朝、早く起きた人からです」
順番に、今朝早く起きた人から、1分間で話します
時間不足や時間超過しないことを守りましょう

 

● STEP3の後で、
今まで読んできた内容を3回、異なったメンバーと話してみます。すると、
話し方も変わってきて、本人も言いたいことが外言化していきます
言いたいことが、話している本人の腹に落ちる感じとして残ります

 

● 《 対話のレッスン で一番大切なこと 》
読み書きしたところを、1分間、独り言で話します(内言)
他のメンバーに、読み書きしたところを1分間話します(外言)
心のなかで話してみること(内言)と他者に声に出して2、3回話してみること(外言)をしながら、読み進めることが大切です。

 

● 《 感想よりも事実主義 》
「感想を言う」よりも、「相手の話してくれたこと」を拾い出して話す方が役立ちます
「聴く」ことの練習を繰り返します。「傾聴」につながる練習です。
聴いたことを、「オウム返し(バックトラッキング)」で 話してみます。
意外に、このオウム返しが難しいもので、練習が必要です
「あらまし読みシート」のなかにも、聴き手のメモコーナーを作っておきました。

 

《 一度の話は、45秒~60秒設定で! 》
教室では、話すときに立ってもらい、話が終わったら座ってもらい、なるべく45秒~60秒を「見える化」しています。
60秒が、およそ300字の文字数だということを知っておくことも役立つでしょう。
45秒~60秒の時間が、対話レッスンに相応しいことは、受講生の多くからの声によるものです。

● 聴いたことを「オウム返し(バックトラッキング)」で話すことは、大人でも練習しないとできません。
できる範囲で、「あらまし読み」に取り込んでいくことをお勧めします
しかし、無理はしないでください。日本の国語の授業では、オウム返しの練習はまだまだ少ないです。

 

読み書きしたら、必ず「話す・聴く」活動を行うことを勧めています。

 

● 交流をすることで、「独りよがりな解釈」から「相手に伝わる内容」に
変化します。

 

➡ つぎは、Ⅰ「あらまし読み」実践 7.ZOOMであらまし読み です。

ONLINE(ZOOM)での「あらまし読み」ワークショップの構成の話です。

参加してみようという人は、どういう内容が構成されているかを知っておくだけで慌てずに済むでしょう。